不妊治療の支援制度は?

不妊治療の支援制度は?

最近は不妊が社会問題となってきています。不妊治療というと女性側が重大に考えるため、ついつい視点がそこに向かいがちですが、男性側にも原因があるケースが増えてきており、別の視点も必要と考えられます。精子に受精能力が備わっていない場合や、精子そのものが少ない無精子症の場合も多く、実は男性が不妊の原因に絡んでいるケースも半数近いそうです。

 

現在、男性不妊の治療に関して助成制度も多く出てきています。厚生労働省が定めている「不妊に悩む方への特定治療支援事業」では、1回の治療に対して15万円の給付上限額が定められています。これは都道府県によって別途上乗せされている場合もあります。

 

これは高額になりがちな特定不妊治療を対象としたもので、助成対象となる体外受精は1回30万円、顕微授精は1回40万円程度が相場になっています。以前から保険の適用されない男性不妊治療費も含め、特定不妊治療費助成制度の対象として都道府県で独自に取り組んでいた地域もあったのですが、女性側にかかる負担金額だけで助成金額の上限に達してしまうことが非常に多く問題になっていました。

 

男性不妊治療費のうち、保険が適用されない精巣内精子採取術(TESE)と精巣上体内精子採取術(MESA)などにかかる治療費はおよそ5万〜30万円です。たとえ男性側が治療を必要とする場合だとしても、体外受精や顕微授精を行う際はどうしても女性側の施術も必要になるため、治療費は高額にならざるを得ない状況です。

 

こうした負担の軽減を目的として、特定不妊治療費助成金の増額をいくつかの都道府県では実施しています。平成27年1月の時点では、福井県、大分県、三重県、京都府、山形県の5府県でそうした制度が見られ、地域ごとに少しずつ内容に違いがあります。

 

●山形県では、男性不妊治療費の4分の1(上限10万円)を、連携した市町村を窓口として補助しています。
●福井県では窓口は県になっており、特定不妊治療費助成金の助成額に加えて5万円を増額しています。
●京都府では男性不妊にかかわる治療について自己負担分の2分の1(上限10万円)までを市長村を通じて補助しています。
●三重県では上限を10万円に市町村を窓口として男性不妊の治療費に上乗せしています。
●大分県では県単独補助対象治療として、県で1年度10万円を上限に補助を行っています。

 

※注意として、三重県、京都府、山形県では、すべての市町村が連携しているわけではないようです。もしも県、府に助成金の申請をする場合は、居住する市町村へ実施の有無の確認をしておいた方が良いでしょう。助成額、対象者、申請時期など、自治体によって違いがありますので、事前に市町村のウェブサイト等をよく確認しましょう。

 

 

特定不妊治費助成金制度を受けるための手順は、次のとおりです。まずは都道府県の窓口に行きます。この時、考えている病院が指定医療機関の病院かどうかの確認などもここでしておくと便利です。都道府県での助成金額が決まったら、次は居住している市区町村の窓口で同様に申請を行います。

 

市区町村レベルでも、男性不妊治療費にかかわらず、不妊治療費の総額から都道府県の助成金額を控除した自己負担分に対して、助成金の支援に取り組むことが増えました。多くの市区町村では、独自助成金の上乗せ支援を準備し始めていて、状況は時々刻々と変化しています。ですから、今の情報にとどまらず、自分の自治体についても丹念に調べてみることをオススメします。

 

この男性不妊治療費だけではなく、一般不妊治療費や不育治療費にも各自治体は力を入れ始めていますので、夫婦揃って検査を受け、積極的に治療を試みてほしいと思います。